Life is so fragile, and the present is so rich.

  • 2014.5.23

 

皆さま、初めまして!
所長の山下です。

「たまには私もブログを…」と徒然なるままに書いてみましたら、ついつい長くなってしまいました。
もしよろしければ、ご一読ください。

晴天に恵まれた先日の週末。
独立数学者、森田真生さんのトークイベントが一乗寺の書店「恵文社」で開催されたので、出掛けてみました。

森田真生さんは大学などに所属せず、京都の「哲学の道」にある庵で一人暮らしながら、数学を研究されている数学者です。
全国各地で「数学の演奏会」などのトークイベントを繰り広げ、現在は「週間朝日」にもコラムを連載するなど執筆活動もされています。

私が初めて森田真生さんに会ったのは、「TEDxKyoto」という国際的なプレゼンのカンファレンスが京都で初めて開催され、そこに森田さんが出演されたときでした。

★その時の森田真生さんの数学への愛情あふれるプレゼンはこちらで見れます。
【What is Math About?】
http://www.youtube.com/watch?v=Hx6ZNEWydCU

数学は数字や論理や計算ではなく、実は「心」という巨大な世界で支えられている。それは《情緒》と呼ぶことができる。数学とは、「自分自身の心の内側をのぞき込んでいく行為であり、その過程で自分の中にある広がりをもった《情緒》という海の中で自分自身に出会うという体験そのもの」である。。。
英語のプレゼンですが、字幕で日本語でも読めますので、ぜひ味わってみてください。

イベントの打ち上げでご一緒した帰り道。

終電も近い、人影まばらな地下鉄のホームで、森田さんは瞳をキラキラさせて、まるでそこが舞台であるかのように動き回りながら、歴代の数学者たちの数々のエピソードを愛情たっぷりに次から次へと語ってくれるのでした。
観客は、私と友人の2人だけ…。
私はお腹が痛くなるほど笑い転げながら、
「この人はなんて純粋で、不思議な力を持った人なんだろう。」と、あらためて驚きのような感動を覚えました。

身体と魂全体を使って数学を語る森田さんの向こうには、深い新緑の木々達とその中を大きくうねりながら流れる深く澄んだ水の流れが見えます。
うまく言葉にできないのですが、我欲を離れ真理を追究する人の美しさというのでしょうか。
まるで自然そのもの、のような。

以来、「自分が何かに囚われている」ような心持ちになったとき、私はふと、森田さんを思い出すのでした。

森田さんは全国を飛び回っておられますので、ぜひ足を運んでみてください。ちなみに、数学がわからなくても全然、大丈夫です!
表向きは数学の話ですが、実はもっと普遍的な、こころの在り様、生き様のお話です。

恵文社でのトークイベントの最後は、
森田さんが尊敬してやまない数学者、岡潔の言葉でした。

「人は、自我を離れたとき、幸福なん。」

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